働いて、お金を得て、生活する。
それが当たり前とされる世の中で、積極的に無一文になって生活している工藤シンクさん。2011年に開村した熊本県の三角エコビレッジの発起人であり、現在はエコビレッジという「自律型のムラ」を全国につくるべく、各地を転々としています。
あるときは漫画家、あるときはフリースタイルラッパーと、常に自分のスタイルを固定しない工藤さんは、子どものころから「社会で疲弊しているおとな」への疑問を持っていたそう。「お金を稼ぐ」ことをはじめ、世の中の「普通」から感じる違和感と常に向き合い、「こっちもあるよ」と新しい世界を見せてくれます。
工藤 もし、今ある経済が破綻したら、流通も止まって食料もなくなるかもしれない。そうなってくると、お金はもはやババ抜きの「ババ」で、お金を貯め込んでいる人が負けのゲームになってくるんだと思う。
だから、僕が無一文で日本中を動き始めたのは、
そのババをたくさん集めて、
各地にエコビレッジをつくっていこうという作戦でもあるんです。
だって、僕自身が欲にまみれていたら、
誰も信用して出資しようとは思わないでしょう?
だから、無一文で行動することは、
僕がお金のためにやっているわけではないことをブランディングした1年です。
あざといでしょ(笑)
でも、やりたいことを実現するためには、むしろみんなにそういうことをしてほしいなとも思う。






